シルクに関する基礎知識
夏場は涼しく、冬場は温かい機能性に優れた自然繊維の一つが「シルク」です。高級品として昔から多くの人びとに愛されてきました。こちらでは、そんなシルクに関する基礎知識をいくつかご紹介します。
そもそもシルクとは?
シルクは、蚕が成虫になる際に作りだす繭からできているということは皆さんご存じでしょう。長いもので一つの繭玉から1.5kmという長さのシルク糸がとれることもあります。外敵や雨風を防ぐだけでなく、繭玉内を常に快適な状態にキープしてくれる優れた自然素材です。美しい光沢と滑らかな肌触り、素肌にやさしいのがシルクの特徴です。
シルクの歴史
シルクの発祥に関しては諸説ありますが、紀元前に中国で王妃がお湯に繭を落としてしまい、それを箸で拾い上げようとした際に、糸が箸に絡まりついたのが始まりとされています。これを織物にして、西方諸国に輸出するために作られたのが「シルクロード」です。中国から地中海沿岸までの約7000kmを結び、シルクだけでなく様々な交易品が運ばれたシルクロードは歴史的な交易路として、現在でも多くの観光客が訪れる観光地となっています。
様々な活用方法
見た目の美しさとさらりとした肌触りが特徴のシルクは、古くから下着や着物、パジャマなど着心地を重視する、衣服の高級素材として選ばれてきました。近年では、シルクを構成する成分が人を構成するタンパク質成分に近いということが分かり、手術で使用する糸や皮膚の再生にも国産シルクが活用されています。また、シルクを配合したクレンジングや保湿クリーム、美容液などのシルク化粧品も今大注目されています。